瓦の焼き方 テクニック
今日は夏でした。 車の温度計は30℃を表示。 こういう日にはビールとアイスクリームを頬張りたい (^_^;) と、オチャムはオ・モ・ウ・・・
さて焼き瓦は地域の土の特性により同じ瓦でも味・雰囲気が違います。これは粘土を焼く焼成温度とも関係あります。地域の気候によって寒い気候で培われた粘土質やキメが細かい粘土等で焼成温度も違い、それらは概ね1,050℃~1,400℃で瓦に焼き固められます。そしてその焼き方には
『酸化焔焼成(サンカエンショウセイ)』と『還元焔焼成(カンゲンエンショウセイ)』
という焼き方があります。
※かわらミュージアム資料抜粋
瓦に釉薬という上薬を塗った釉薬瓦は『酸化焔焼成』という焼成方法です。
それでは『還元焔焼成』は・・・・
「いぶし瓦」(※通称:日本瓦)と呼ばれる瓦がこの焼成方法になります。
還元焔焼成で酸素が粘土から出ていって灰色っぽい色になった瓦ですが、瓦の温度が下がるのを待って、瓦が入っている窯に炭素をたくさん入れ、炭素は「スス」となって瓦にくっつきます。これがいぶし瓦。
釉薬瓦の上端と見比べると生地がオレンジ色でないのが分かりますか o(^-^)o
瓦を割っても割ってもネズミ色。これが大きな特徴です。
『酸化焔焼成』と比べ還元焼成過程が一つ多いため高価で上品な商品仕上がりになります。
さて、還元焔焼成にはもうひと工夫加えた焼成方法があります。それが『窯変瓦(ヨウヘンカワラ)』
窯変瓦 その1 (岡山県高梁市成羽町地内O様邸)拡大
焼き上がりの色調が再現しにくく同じ会社で同じ商品でもロットによりバラつきが多い。素焼き瓦のため太陽の光線や降雨によっても違い北面と南面の屋根で表情が大きく異なります。
当然、粘土産地が違えば土の持つ品質により窯変といっても風合いは全く変わります。
シックかつ洗練された家にオチャムは観えます。窯変瓦その2の事例は
代表的な建築物では江戸時代の岡山藩主池田光政によって創建された庶民教育のための学校『閑谷学校』の屋根が窯変瓦でした。
昨日に引き続き焼き瓦の学習。オチャム少し疲れました。
(;^_^A